授乳の疑問、トラブル

乳腺炎

乳腺炎は、乳房内の乳腺に炎症が起こる病気です。

原因には、乳頭や乳輪などの傷口から細菌感染が起こり炎症を起こす場合と、赤ちゃんの吸引力が弱いために乳腺内に母乳がたまる(うっ滞)ことから炎症を起こす場合の2つがあります。

 

元々あったしこりが、どんどんひどくなって熱を持って、真っ赤になり、乳腺炎となる場合や、

なんの前触れもなく、ある日突然ドカンとしこりが出来て、一気に高熱が出る場合や、

熱はないものの、おっぱいが石のように固くなり、搾乳もできないほどになる場合などがあります。

 

どんな状態にしても、そのままにしておくとどんどん悪化し、切開(手術)しなくてはいけなくなります。

 

おかしい!と思ったら早めに対処することで悪化を防ぐことができます。

産婦人科だと抗生物質などを処方されて終わりということもよくあるようです。

 

お薬を飲んでも授乳は出来ますが、一時的な対処法であり、根本的な解決にはなりません。

乳腺炎の予防

乳腺炎を防ぐには、まず赤ちゃんがきちんとおっぱいを飲んでくれることが大切。

抱き方を変えることでいつもと違う乳腺が刺激され、詰まりの解消にもつながります。

腺炎になった母乳でも、赤ちゃんの身体に悪いということはないので安心してください。

ただし、乳腺炎の時はおっぱいは非常においしくない・まずい状態になってるので、嫌がる子もいます。起きている時は全く受け付けない子もいるほどです。

 

それでも飲んでもらうチャンスは、赤ちゃんが眠たそうなとき。

しこりのある部分を軽く押しながら、飲んでもらうといいですよ。

 

手にはブドウ球菌などの細菌が付着していますので、赤ちゃんが強く乳首を吸って傷になっ

ているときなどは、細菌感染を防ぐためにも手洗いをきちんとすることが重要です。

 

また、赤ちゃんが吸っているのにもかかわらず乳管が十分に開いていないと、母乳は乳腺内にうっ滞していきます。

 

乳房や乳首へのマッサージをきちんとして、赤ちゃんにとって飲みやすいおっぱいを目ざしましょう。

 

さらに、乳腺炎になっている人の多くは、甘いものや油っこい食事をとっていて体重が標準

より増加しているという報告もあります。

乳腺炎に悩まないためにも、食生活を見直すことが大切です。

おっぱいが張る

授乳したあともまだ残乳感があり、おっぱいが張ってつらいママもいます。

しかし、赤ちゃんの飲む量がふえてくるにつれて、バランスがとれて落ち養いてきます。

 

逆に、しぼりすぎると「いっぱい飲んでるな!じゃあもっと母乳を作らなきゃ」と勘違いして母乳の量が増えてしまうこともあるので、搾乳するときは自分が楽になる程度にしましょう。

乳首に傷ができた・・・

赤ちゃんの吸う力は意外に強く、最初は乳首の皮がむけたり、すり切れることもあります。

でも痛いからといって吸わせないと、さらに張って、ますます傷がひどくなる場合もあります。

どうしても痛い場合は搾乳して、おっぱいを休ませましょう。

 

治療方法としては市販の口内炎用の薬を購入してくると良いと思います。

授乳後、乳首や乳輪部を濡れガーゼを用いて、きれいにふき(赤ちゃんの口腔内細菌をなるべく除くため)薬を塗ります。

 

その後、授乳直前に、同様にきれいにふき取りましょう。

授乳と授乳の間、薬の効果を高めるために、サランラップで密着させてもいいです。

下着類がふれて、薬がとれやすいため。この繰り返しです。

 

また、赤ちゃんが口の先だけでくわえていると、おっぱいの出も悪く、乳首を傷つける原因に

もなります。乳輪まで深くくわえているか確認してから吸わせましょう。

 

片方のおっぱいだけ傷が出来た

同じ側だけトラブルがあるなら、左右で抱き方が違うなど飲ませ方に問題があるのでしょう。

きき腕によって差が出ることがありますし、左右同じ体勢で飲ませなくてもかまいません。

 

ひざにクッションを置いて砂土ぱたり、たで抱きやフットボール抱きなど、ほかの抱き方も試して、いろんな方向から吸わせてみてください。

最近では授乳用の「授乳マクラ」なんかも売ってますのでりようするのもいいでしょう。

 

また、乳首の含ませ方の違いによってトラブルが起こることもあります。

乳房を持ち上げて、赤ちゃんの舌の上に乳首がのるようにしっかりとふくませてあげましょう。